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音声感情解析

【国内事例】産業医科大学との共同研究 事例「声でわかるうつ状態」

2025.04.04

国内活用事例

【国内事例】産業医科大学との共同研究 事例「声でわかるうつ状態」

ESジャパン株式会社は、2023年6月より産業医科大学との共同研究を開始しました。
テーマは、音声感情解析技術「ESAS」を活用したメンタルヘルスケアへの応用。本研究では、職場におけるメンタル不調の予兆を、音声から非侵襲的に検出できるかどうかを検証しています。


産業医科大学との共同研究が始動

研究は、産業医科大学 産業生態科学研究所 人間工学研究室の榎原(えばら)教授、および産業精神保健学研究室の江口教授と連携し、CENTRIC熊本支店をフィールドとして展開しています。
この取り組みは、Newsweek日本版でも紹介され、注目を集めています。


研究の背景|声が“こころの状態”を映し出す

コールセンターオペレーターは常に高ストレス下で業務を行っており、メンタル不調のリスクが高い職種の一つとされています。
私たちは、音声感情解析「ESAS」がオペレーターの声からストレス・緊張・抑うつ傾向などの変化を検出できる可能性に着目しました。

今回の研究では、従来うつ状態のスクリーニングに用いられている心理尺度CES-D(うつ自己評価尺度)との関連性を探り、音声データからうつ状態を早期に予測できるモデルの構築を目指しています。


研究内容と目的

  • 研究名称:音声感情解析技術によるうつ症状の早期検出モデルの検証 ~音声感情解析技術とCES-Dとの関連~
  • 対象:コールセンターオペレーター
  • 目的:音声感情解析結果から、1~2ヶ月後のCES-D(うつ病スコア)の変動を予測できるかを検証

CES-Dとは、米国NIMHが開発したうつの早期発見・評価用の自己記入式心理尺度であり、国内でも医療機関や職域のメンタルヘルス対策に広く用いられています。


榎原教授コメント|音声技術で社会に貢献する新たなメンタルヘルス予防策へ

国内では、労働者の53%以上が不安やストレスを感じているとされ、特にコールセンター従事者はその傾向が強いことが分かっています。
私たちはESジャパンと共に、人間工学と音声解析を掛け合わせたフィールド実証を通して、新たなメンタルヘルス予防策の効果を証明し、社会に還元していきたいと考えています。

本研究は、人間工学の視点から、働く人の健康とパフォーマンスに焦点を当て、音声という客観データを活用したストレス可視化の可能性を探るものです。 ※ニュースリリースより一部抜粋して記載


今後の展望|BtoBからBtoCへ、社会実装に向けて

本研究は現在、BtoB領域(企業内メンタルヘルス対策)を中心に進んでいますが、将来的にはBtoCアプリへの展開も視野に入れています。
日常会話やオンライン会議、面談など、あらゆる「声」からメンタルの変化を検知し、早期に気づく・支援する社会の実現を目指します。


関連リンク

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