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音声活用ブログ

ワークスタイルが変化する中で感情解析がどの様に役立つのかご紹介します。

2021.06.23

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17 ワークスタイルの変化と感情解析

コロナ禍によりワークスタイルが急速に変化し、リモートワークやオンライン会議が当たり前の働き方になってきました。感情解析をリモートワークでどのように活用するかについて述べたいと思います。

 バルト三国の1つであるエストニアの企業で、ロンドンを本拠地にして活動しているRealeyesと言う企業があります。(エストニアはスカイプを出した国でもあります) 同社は、社名と名前を同じくする「Realeyes」と言う表情から感情を推定するソリューションを提供しており、昨年(2020年)の夏に顔認証技術で業界をリードするNECと戦略的提携をしたと発表しました。同年秋には「NECの生体認証・映像分析技術と、Realeyesの感情分析技術を組み合わせた新たな遠隔コミュニケーション向けのサービスを共同開発」との発表もしています。詳細はNECやRealeyesのホームページに記載がありますが、オンライン会議では実際の対面会議と異なり、その場の雰囲気や参加者の反応が解りにくいのでオンライン会議の参加者の顔の画像をモニターしてその人々の感情の推移をグラフで時系列的に示してコミュニケーションの理解促進に役立てようと言うものです。

 このようなソリューションが市場に出た背景は、どこの国でもオンライン会議では実際の会議に比べてコミュニケーションの質がどうしても落ちてしまうと感じており、会議の質を高める為に、参加者の感情を把握するニーズが高まっているからだと思われます。

 感情を把握するためのソリューションとしてコールセンターでお客様とオペレーターとの会話をモニタリングし、音声を用いて双方の感情推移をグラフやアイコンで示すものがあります。弊社が提供するESAS Call Center Service(イーサスコールセンターサービス)がそれに当たり、グループ会社のCENTRIC株式会社のコールセンターで実際に使いながら日々改良を重ねています。

 ESジャパンとしては、この技術をコールセンターのみならずオンライン会議にも利用し、参加者の声から感情を推定してその推移を表示するようなソリューションとしてリリースしたいと考えています。特に日本人は感情が表情ではなく声に出る傾向が強いと言われており、日本市場でこの種のソリューションの中で声による感情解析は必須であろうと思われます。

 ここで大切なのは、オンライン会議システムで参加者の感情がわかったとして、その感情データをどのように活用したら良いのかと言う事です。

感情がわかっても使い方が解らなければ宝の持ち腐れです。これはユーザー毎の環境や目的により異なります。ESジャパンの提供するソフトはイスラエルのNemesysco社の音声感情解析ソフトを核として用いていますが、それを日本の環境にカスタマイズし、またお客様毎に、CENTRICで実際に使っている知見をベースに、その使い方のご提案やアドバイスをさせて頂いています。

 

前回のブログでもご紹介したマヤ・アンジェロウ(Maya Angelou)の言葉、

「人はあなたが言ったことはやがて忘れてしまう、人はあなたがやったことも忘れてしまう、しかし人はあなたが感じさせたことは決して忘れない。」

この言葉に従うと、大切なのは営業をしている会社が潜在的なお客様に対して、その会社は頼りになる会社だと感じてもらうことです。提案や説明の内容がどんなに良いと売込み側が思っても、お客様が売込み側の会社を肯定的に感じていなければ営業は失敗です。たとえその時の提案内容が稚拙であったとしてもその後のフォローアップを適切に行い、会社に対して好感を持って頂ければ、再度提案の機会を得られますが、いったん否定的な感情を持たれてしまうとどんなに内容が良くても営業は失敗です。従って、お客様の感情推移を見て、肯定的な感情を持ってもらうように誘導することが遠隔会議での営業活動の肝です。

 一番気をつけなければならないのは、お客様が最後に「今日はご説明ありがとうございました。」と丁寧な口ぶりでおっしゃっても実際のお客様の感情は否定的なものであることがままあり、これが見抜けずにその後のフォローが十分でなく失注してしまうことです。これを見抜く為にも音声感情解析データを参考にすべきでしょう。

 社内でのオンライン会議でも、参加者が会議内容を本当に理解や納得しているのかはなかなか分かりません。特に説明者が「皆さん、理解出来ましたか。」と聞いてもほとんどの社員は「わかりました。」と返事をします。説明者の話を理解していなくても大人数の場ではなかなか聞きにくいのではないでしょうか。ESASであれば説明者が参加者の感情データを確認しながら説明を進める事も可能です。

 上述しましたように、感情データはその出力に意味があるのでは無く、その使い方が最も大切です。ESジャパン社が感情分析ではなく感情解析という用語にこだわっている理由もそこにあります。ESジャパンは感情データの出力、お客様の環境や目的に応じてその使い方の提案やアドバイスをすることを心がけている会社です。ご興味を頂ければ、是非お問合せをお願い致します。

 

以上

WRITER

都筑 一雄

都筑 一雄

ESジャパン株式会社
エグゼクティブアドバイザー

慶応義塾大学及び東北大学大学院で物理学専攻。修士課程修了後、日本電気(NEC)に36年間勤務。製品開発、システム構築、事業部運営、欧州合弁会社立上げ等、役割は変化したが一貫して音声関連の通信事業に関与。NEC退職後は滋賀県彦根市役所の行政情報化担当特別顧問を5年間務め、退任後、ESジャパン株式会社の設立発起人として創業に関与し現在に至る。